テレコミュニケーション-本誌テレコミュニケーション-Web Review

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奄美群島に7つあったJA(農業協同組合)が合併して発足した「あまみ農業協同組合」は、各拠点間の情報共有を効率的に行い、お互いの距離が離れても確実にコミュニケーションができる環境を目指し、Webビデオ会議システム「JoinMeeting」を導入、会議や研修に費やす参加者の移動時間とコストの大幅削減を実現した。
     
         
   
 「鹿児島から約380〜600km南、青い海に浮かぶ奄美群島の島々−奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島。あまみ農業協同組合(以下、JAあまみ)は、この5つの島々にある7つのJAが合併し、平成18年4月に発足した。本所(統括本部)は鹿児島市内に置かれ、各島にある事業本部と連携しながら、営農指導や販売事業を中心に業務を展開しており、さとうきび、馬鈴薯、肉用子牛を主に、野菜や果物、観賞用草花など、南国の気候を生かした各種農畜産物を生産している各島の農家を束ねている。

上山 隆一氏
あまみ農業協同組合
統括本部企画管理
担当部長
 「以前、鹿児島県下には約90のJAがあり、平成元年から合併の流れが始まりました。数年で合併を実現した地区もありますが、大島地区(奄美群島)は離れた島々という厳しい条件下で、統一をするという困難な作業を成しとげる必要があったために、なかなか話が先に進みませんでした。平成18年にやっと実現することになったのですが、合併とは単に1つの組織となるだけではなく、それによってより強い組織にならないと意味がありません。そのため、合併時には組織や人員、および業務の進め方などについても、大胆な合理化・効率化を進めました」。あまみ農業協同組合の統括本部企画管理担当部長である上山隆一氏は、このようにJAあまみの発足した背景を話した。
 この合理化・効率化という大きな流れの中でどうやって、お互いのコミュニケーションをとるのか問題になった。そこで導入されたのが、テレビ会議システムだ。
 「鹿児島の本所で会議や研修を行う場合、例えば奄美大島からだと、出張費用が1人当り1泊2日で5万円はかかります。島によっては、それ以上の日数と金額がかかりますので、7つの事業本部それぞれから鹿児島まで出てきて会議をする場合、1回の会議費用は約50万円です。こういった会議・研修コストを積算すると、1年間で数千万円にも及びます。各島の拠点間をコミュニケーションするということは、さまざまなリスクも考えないといけません。台風のシーズンは会議を開くこともできない場合もあります。この時間とコストを削減し、リスクを少なくするには、テレビ会議システムが有効だろうと判断しました」(上山氏)。
     
           
   
 合併に際して、テレビ会議システムの導入は必須と判断したJAあまみでは、3社から製品の提案を受け比較・検討した結果、富士通鹿児島インフォネットが提案したWebビデオ会議システム「JoinMeeting(ジョインミーティング)」がコスト面も含めて最も優れていると判断し、平成18年12月に導入決定、平成19年2月から運用を開始した。
 富士通グループは鹿児島県下のJAにおける勘定系システムなどで導入・運用実績があり、サポートも充実している、という点も選択の決め手となった。
 JAあまみでは、奄美群島の7事業本部、および鹿児島本所の計8拠点にノートパソコン・カメラ・マイク・プロジェクタなどのセットを導入。JAグループの共用ネットワークを使って、各拠点を接続している。富士通鹿児島インフォネットのデータセンターを利用しているため、自分たちでサーバの管理等を行う必要がなく、メンテナンスの負荷が軽いという点も本システム採用の決め手となった。
 「現在は、事業計画の報告などを行う担当課長会や、鹿児島の連合会が主催する会計事務の研修会などに『JoinMeeting』を活用しています。画像と音声の再現に若干の時間差があるので、白熱した会議には向かないと思う時もありますが、報告や講義が中心の会議や研修については、十分に活用できています。また、『JoinMeeting』には録画機能があるので、長時間の研修会などは、時間が取れない人や、特定の内容だけ受講したい人は、録画データをあとで見ることもできるので、時間を有効活用できます」(上山氏)
システム構成図  
     
           
   

橋口 直光氏
あまみ農業協同組合
統括本部企画管理
担当次長
 『JoinMeeting』の導入効果は、さまざまな形で現れてきているようだ。あまみ農業協同組合統括本部企画管理担当次長の橋口直光氏は次のように話した。「今は、まだごく一部の連絡会や研修に『JoinMeeting』を利用しているだけですが、それでも1回の会議で50万円以上のコストを抑えることができます。今年度だけで1〜2割のコスト削減効果があるだろうと予想しています。また、移動や宿泊にかかっていた時間を、他の業務に当てられるわけですから、生産性の向上に大いに寄与していると思います」
 鹿児島県下の他のJAは、研修会も日帰りできるため、多数の職員が参加できる。しかし、JAあまみの場合は、研修会に参加するにもコストや時間が大きく違うために、人数を制限せざるを得ない。その状態が続くと、職員のスキルが低下してくる可能性があるために、JAあまみはそれを非常に危惧していた。
 それを「JoinMeeting」を使えば、他のJAより多くの職員が研修会に参加可能になるわけで、非常に効率良く職員のスキルアップが図れることになる。
 今後は「JoinMeeting」を活用して、決算や事務の研修だけでなく、園芸や畜産に関する情報の提供など、JAあまみ独自の教育プログラムなども積極的に進めていくことが必要ではないかと考えている。
 職員のスキルアップ、につながる「人材育成」については、現場である各島の事業本部でも非常に重視している。

山下 真孝氏
あまみ農業協同組合
与論事業本部
管理課 課長
 奄美群島の最南端に位置する与論島の事業本部では、「JoinMeeting」を使った研修などの教育について期待をよせている。「与論は5つの島の中で最も面積が小さく、資源も限られています。このような条件の中で事業を発展させていくには、合理化や効率化だけでなく、長期的な視点で人を育てることが必要不可欠なのです。今までは予算や時間の問題で、管理職や少数の担当者しか研修に参加できませんでしたが、『JoinMeeting』ならより多くの人が参加できます。与論にいながら、協同組合に関する論理や、経理・簿記などを学習できれば、誰にでもスキルアップを図るチャンスが与えられます。資格を取る職員も増えてくるかもしれません。このように人材育成の環境を整えることが、事業の発展と、組合員からの信頼度の向上につながっていくと思うのです」。あまみ農業協同組合与論事業本部管理課課長である山下真孝氏は期待を口にした。
 JAあまみでは、将来的に約5割の会議や研修を「JoinMeeting」に置き換えていければと考えている。しかしそのためには、テレビ会議システムに対する意識改革が必要だ。
 会議というのは面と向かって行うだけのものではなく、こういったシステムを使って効率的に行う時代になっている、ということを利用者に認識してもらわなければ、利用頻度は上がっていかない。富士通グループには、「JoinMeeting」をJAあまみ内に浸透させていくための積極的なアピール活動をして欲しいという要望もあるようだ。
 富士通グループでは、JAあまみで、より多くの人に気軽に「JoinMeeting」を利用してもらうために、「Join Meeting」の技術的な問題点の改善や機能向上とテレビ会議システムの活用方法の啓蒙活動に努めている。
     
         
   
お問い合わせ先: 富士通株式会社
サービスビジネス本部
ネットワークビジネス推進統括部
ネットワークサービス推進部
TEL:03-6424-6263
http://fenics.fujitsu.com/networkservice/
     
 
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