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Interviewインタビュー

2015年9月号

モバイルで楽天経済圏の売上拡大
新しいタイプの通信キャリア目指す

平井康文氏

平井康文氏
(ひらい・やすふみ)
1983年3月九州大学理学部卒業。同年4月日本アイ・ビー・エム入社。2001年1月同社ソフトウエア事業部長。03年3月マイクロソフト(現・日本マイクロソフト)入社。06年7月同社執行役専務。10年8月シスコシステムズ代表執行役員社長。15年2月楽天副社長執行役員(現任)。同年3月同社代表取締役(現任)、楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズ代表取締役会長(現任)

楽天
代表取締役副社長執行役員
平井 康文 氏

楽天グループは、昨年10月に開始したMVNOサービス「楽天モバイル」を4番目の事業の柱と位置付けている。MVNOをめぐる競争が激しくなるなか、ポイントや端末、実店舗展開で差別化を図る。今年2月、楽天副社長に就任しモバイル事業を統括する平井氏は「MVNOでもMNOでもない新たな通信キャリアを目指したい」と意気込む。

シスコシステムズ日本法人社長から楽天副社長への突然の転身は、世間を驚かせました。どのようないきさつがあったのですか。

平井 シスコに約7年間在籍して退任することになったとき、私が理事を務めていた新経済連盟の代表理事が三木谷(浩史・楽天代表取締役会長兼社長)だった縁で、「楽天に来てMVNO事業を担当してほしい」と頼まれました。
 三木谷は昨年10月29日に立ち上げたMVNOサービス「楽天モバイル」を、既存のeコマース、金融事業、デジタルコンテンツ事業に加えて4本目の事業の柱にしたいとの思いを持っています。
 楽天モバイルのスタート時に掲げた「数年間で1000万契約」という目標は、正直なところチャレンジングな数字です。だからこそ私はやりがいを感じ、お引き受けしました。もし目標が1桁少ない100万であれば、私ではなく、もっと携帯電話に詳しい人に任せればいいのではないかと思ったはずです。

着任から半年足らずですが、手応えはいかがですか。

平井 入社以来、やりがいと同時に大きな手応えを感じています。三木谷の構想通り、楽天モバイルは新たな事業の柱になるとの確信を日々強めているところです。
 楽天グループには、設立から15年の歴史を持つ電気通信事業者フュージョン・コミュニケーションズがあり、私はこちらの代表取締役会長も兼任しています。社内に電気通信事業者がいることでMVNOにスピーディに参入できましたし、これからもお互いに協力することでグループ全体の成長エンジンになると期待しています。

モバイルで楽天経済圏を後押し

「楽天経済圏」と呼ばれる独自のビジネスモデルの中で、モバイル事業はどのような役割を果たすのでしょうか。

平井 楽天は従来、楽天市場をはじめ楽天トラベル、楽天ブックス、楽天カードなどグループ企業が提供するサービスで形成される経済圏の中で共通して利用できるポイントプログラム「楽天スーパーポイント」を通じ、会員を拡大するとともに経済圏内でのサービス利用や回遊性を促進してきました。
 サービスを展開するプラットフォームに、エンドポイントとしてスマートフォンやタブレットが加わったことで親和性が高まり、ユーザーにも最高のポータルを提供することができます。それによって他社との差別化を図るだけでなく、グループ全体のARPUを上げていきたいと考えています。

楽天にとってモバイル事業は、楽天市場へのアクセス手段の1つとか、利益を増やすためといったことが目的ではなく、グループ全体を戦略的に後押しする事業と位置付けているわけですね。

平井 その通りです。今年3月に開催された株主総会でもご報告しましたが、昨年度の好決算の要因の1つに、楽天市場においてスマートフォン向けページを作り込んでいったことが挙げられます。 楽天グループの他のサービスのサイトに誘導する仕組みを設けることで、グループ全体の売上増につながっています。
 楽天市場の流通総額に占めるモバイル率は現在47%です。楽天モバイルの端末には楽天グループの主要アプリをプリインストールしており、この数字は今後さらに高まると予想しています。
 通信キャリア各社は現在、通信インフラからサービスに軸足を移しつつありますが、我々はその動きを事業開始当初から取り入れているというわけです。

端末は独占販売を重要視

さまざまな企業がMVNO事業に相次いで参入し、サービスが乱立する中で「1000万契約」という目標はハードルが高いように見えます。

(聞き手・土谷宜弘)
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