• トップページ
  • テレコミュニケーションとは
  • バックナンバー
  • 定期購読申込
  • 広告出稿の案内
  • 取り扱い書店
  • お問い合わせ

Interviewインタビュー

2016年4月号

NTT R&Dは社会的課題の解決へ
4つのAIとセンシェントIoTを推進

篠原弘道氏

篠原弘道氏
(しのはら・ひろみち)
1978年4月日本電信電話公社入社。2003年6月日本電信電話株式会社情報流通基盤総合研究所アクセスサービスシステム研究所長。07年6月同情報流通基盤総合研究所長。09年6月同取締役研究企画部門長。12年6月同常務取締役研究企画部門長。14年6月同代表取締役副社長研究企画部門長(現職)

NTT 代表取締役副社長 研究企画部門長
篠原 弘道 氏

NTTグループがIoT/ビッグデータの活用を軸にしたビジネス変革に乗り出した。そのコア技術となるIoT、AIの研究開発を どう進めるのか注目が集まっている。NTTの研究開発部門トップである篠原弘道副社長にR&D戦略を聞いた。

IoT/ビッグデータ、ロボット、ドローン、AIなど新たな技術が話題を呼び、今は技術体系の変動期とも言われています。NTTの研究開発(R&D)の方向性についてお聞かせください。

篠原 日本は現在、少子高齢化などの社会的課題を抱え、地方創生や産業競争力強化に国をあげて取り組んでいます。これらの課題や重要施策に対し、私たちはICT技術の活用により解決を図り、社会の発展に貢献することを目指しています。
 また、ICTをめぐる環境が大きく変化し、今後はIoTに代表されるさまざまな種類の膨大なデータが飛び交うようになり、多様なトラフィックが流れることを前提にネットワークというものを考えなければなりません。企業のPCだけでなくさまざまな端末がつながり、サイバー攻撃も複雑・巧妙化しており、最近は複合機や監視カメラも狙われるようになっています。ネットワークに要求されるものも変化しています。
 こうした中で、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)が注目を集めています。NTTの研究所では音声認識や言語処理などAIの要素技術の研究を長年続けてきましたが、グループ全体でAIやIoTをどう捉えているか明確にしなければならない時期を迎えていると考えています。

AIは人間の生活を豊かにする

2月の「NTT R&Dフォーラム」でAIについて「Agent-AI」「Heart-Touching-AI」「Ambient-AI」「Network-AI」の4種類に整理して発表されました。どのようなコンセプトなのですか。

篠原 Agent-AIは、人の発する情報を読み解き、その人が置かれている状況に踏まえて、意図・感情を理解するというもので、世の中で言われているAIに一番近い位置付けになります。
 コンタクトセンターを例にとると、オペレーターの優劣はお客様が何を望んでいるかを会話を通じてつかむことができるかどうかで決まります。スキルが足りないオペレーターには、AI活用により膨大なデータから推論して本当に望んでいることをつかんで業務を支援することを想定しています。
 人間は意識して行動しているわけですが、なかには無意識のうちに行っているものもあります。2番目のHeart-Touching-AIは、深層心理や知性、本能といった意識されない人間の心と身体をデータで読み解き、人に心地よい状況を作っていこうというものです。
 例えばスポーツなどでは「上達するためのコツ」と言いますが、具体的に何を意味するのか説明しようとすると簡単ではありません。練習の積み重ねでしか会得しえないとされるコツを科学的に読み取り分析し、伝承できるようにする取り組みを行っています。2020年に向けた選手強化などに活用できたらと思っています。

3番目のAmbient-AIは、どのようなイメージですか。

篠原 Ambient-AIは、人間やモノ、環境など森羅万象を読み解いて現状を可視化し、次に起こることを予測した上で、その結果に基づき制御するという概念で、世間で言われているIoTに近い存在です。
 ただ、IoTはセンサーに大量の情報を集めるという「中央集権的」な発想ですが、我々はそれに加えて、センサーそのものがある程度の機能を持ち組織的に振る舞うところまでを視野に入れています。それで「Ambient(周囲の)」という言葉を使っています。エッジのところにAIの機能を持たせるという意味で、エッジコンピューティング技術も密接に関係しています。
 そして4番目のNetwork-AIですが、2通りの意味があります。1つは、SDNなどネットワークそのものをソフト化する動きが進む中で、ネットワークの運用にAIを活用しようという概念です。例えばサイバー攻撃に遭った場合、AIを使って不正アクセスを遮断したり、ネットワークを修復します。
 もう1つは、複数のAIがネットワークを介して有機的につながって成長し、社会全体の最適化を図り、集合知として発展させるというイメージです。

4つのAIと、その関連がわかりました。NTTの強みは何ですか。

(聞き手・土谷宜弘)
続きは本誌をご覧下さい

定期購読申込ページへ

単部買いページへ

テレコミュニケーション定期購読のご案内

TOPICS注目の記事

インタビュー

須永順子氏
クアルコムジャパン
代表社長

5Gの1年前倒しに大きな意義
ローカル5Gを工場へ積極提案