リックテレコムWeb雑誌書籍展示会・セミナー 会社案内個人情報保護方針採用情報

テレコミュニケーションコンピューターテレフォニーCOMPASS

テレコミュニケーション

テレコミのご案内
TOPへ戻る
編集コンセプト
2012年発売号一覧
2011年発売号一覧
2010年発売号一覧
2009年発売号一覧
2008年発売号一覧
2007年発売号一覧
2006年発売号一覧
2005年発売号一覧
2004年発売号一覧
2003年発売号一覧
2002年発売号一覧
2001年発売号一覧
インタビュー集2012
インタビュー集2011
インタビュー集2010
インタビュー集2009
インタビュー集2008
インタビュー集2007
インタビュー集2006
インタビュー集2005
インタビュー集2004
インタビュー集2003
インタビュー集2002
インタビュー集2001
お問い合わせ先



広告掲載料金
広告掲載企業
2011・2012年記事広告一覧
連載記事広告一覧
2010年記事広告一覧
2009年記事広告一覧
2008年記事広告一覧
2007年記事広告一覧
2006年記事広告一覧
2005年記事広告一覧
2004年記事広告一覧
2003年記事広告一覧
2002年記事広告一覧
お問い合わせ先


セミナーのご案内
セミナースケジュール
お問い合わせ先



テレコミTOP編集コンセプト購読のご案内広告のご案内



2008年8月号

NTTドコモ
代表取締役副社長
辻村清行氏
携帯市場はまだこれから成長する
攻めの姿勢で新しいものを作り出す

この6月、副社長に就任した辻村清行氏。
NTTドコモは“独り負け”と言われてきたが、
「守りに入るのではなく、世界から評価を得られる
新しいイノベーションを先頭に立って実現したい」
と意欲を見せる。

Profile

辻村清行氏
(つじむら・きよゆき)
1973年3月東京工業大学電子物理学科卒業。75年3月東京工業大学大学院修士課程修了(電子物理工学専攻)。同年4月日本電信電話公社入社。87年6月マサチューセッツ工科大学経営大学院修士課程修了。同年7月NTTアメリカ担当部長。2001年6月取締役国際ビジネス部長。02年6月取締役経営企画部長。04年6月常務取締役経営企画部長。05年6月取締役常務執行役員プロダクト&サービス本部長。07年3月東京工業大学大学院学術博士(Ph.D社会工学)取得。08年6月代表取締役副社長マルチメディアサービス、技術担当

この6月に副社長に就任されたばかりですが、担当分野であるモバイルマルチメディアや技術に関してどのように取り組まれるのか抱負をお聞かせください。

辻村 携帯電話市場は成長期から成熟期に入り、利用者も1億契約を超えています。しかし、量的にも質的にも成長できる部分は数多くあり、そうしたところを追求していくことが大事だと考えています。
 まず量的には、人口の8割以上が加入しているから成熟市場だという人がいますが、普及率が100%を超えている国はたくさんあり、日本でも2台目需要がこれから期待できます。

具体的にどのような使い分けが考えられるのでしょうか。

辻村 音声と簡単なメール、Webブラウジング用と、音楽や映像のダウンロード用といった使い分けも考えられますが、2台目需要としてはプライベートと仕事の使い分けです。その意味で、法人市場は非常に重要視しており、お客様の利便性を考えたサービスの充実を図っていきます。
 他方、質的には、「インターネットのケータイ化」が進んでいます。携帯電話は“ゼロセンチのメディア”と言われるように、ほぼ24時間、身に付けているものです。このため、PCと比べて常時性や本人性に優れています。また、GPSにより位置情報を確認できることもPCにはない機能です。
 例えば、乗り換え案内でも携帯電話なら移動途中で別のルートに変更することが可能です。このようにPCではできないけれど携帯電話ならできることが増えてくると思います。
 今後の大きな動きとしては、動画も見逃せません。携帯は画面が3インチ前後と小さい上に、バッテリー寿命の問題もあります。動画ばかり見ていると、いざという時にバッテリーが切れて電話をかけられなくなってしまう。しかし、こうした画面サイズなどの制約があるがゆえに、ちょうど小説に対する俳句のように、新しい動画文化が生まれる可能性もあります。もしかしたら、いずれ携帯用の動画をPC用に作り直すようなことになるかもしれません。
 インターネットのケータイ化の動きや携帯向け動画はまだ黎明期の段階にあり、やるべきことはたくさんあります。新しいものを作り出していくためには、攻めの姿勢が必要だと考えています。

4月に発表した「新ドコモ宣言」では、新規顧客の獲得から既存顧客の重視へと方針を転換しました。一見すると、守りに入った印象も受けましたが、そうではないわけですね。

辻村 MNP(番号ポータビリティ)以降、我々は「独り負け」と言われ続けてきました。新ドコモ宣言を出したのは、ドコモのブランド力が昔と比べて相当低下していると考えたからです。もう一度、お客様第一主義という思いを新たにし、ブランドを磨き上げるつもりで作りました。
 新ドコモ宣言の中には、「イノベーションを起こし続け、世界から高い評価を得られる企業を目指します」という一文も含まれています。守りに入るだけでなく、世界にない新しいイノベーションを先頭に立って実現していきます。

プラットフォームは共通仕様に

新体制になって最初の夏商戦が始まりました。コラボレーション端末、無線LANとFOMAのデュアル端末「906iL」など、バラエティに富んだラインナップとなっていますが、端末戦略について教えてください。

辻村 「906i」シリーズと「706i」シリーズは、技術的には「905i」シリーズと「705i」シリーズの後継に当たります。905iと705iが技術の集大成だったので、今回は前回ほどの大きな進化はありません。
 3Gの開始から7年経ち、だいぶ端末がこなれてきました。薄さにしても10mmを切るものが出始めており、一定の水準まで来たという印象があります。しかし、まだまだ次の進化が控えています。
 まず、ミドルウェアがグローバルに共通プラットフォーム化していきます。先日、Symbian OSの共通プラットフォーム化を推進するという発表がありましたが、Linux OSの普及促進団体「リモ・ファウンデーション」、グーグルの携帯電話向けプラットフォーム「Android」など、すでに共通仕様化への取り組みが進んでいます。
 共通のプラットフォームでは、その上にオペレーターパックを入れて独自仕様にします。同じプラットフォームに海外事業者のパックを入れれば、その事業者用に使うこともできるようになります。共通化によりコスト負担が軽くなるし、開発の進め方でもいろいろなアイディアが出てくるようになり、大きなインパクトがあります。
 ハードウェアの面では、QWERTYキーボードが重要になると考えています。iPhoneのようなソフトウェアキーボードもあるし、「SH906i」のようにBluetoothワイヤレスキーボードを別売する方法もありますが、いずれにしろ、QWERTYキーがハードウェアの機軸の1つになるでしょう。
 また、Bluetoothのイヤホンと携帯電話のペアリングが簡単にできるようになり、日本でも欧米並みに普及すると予想しています。さらに防水機能は標準搭載になるでしょうし、HSDPAからLTE(Long Term Evolution)へと高速化も進みます。
 このようにソフトウェアもハードウェアもまだまだ変化していくので、一段落どころではないと思います。
(聞き手・土谷宜弘)
続きは本誌をご覧下さい

リックテレコムメール配信サービス


 
Copyright 2003-2008 RIC TELECOM,All Rights Reserved